新たな畑

今の団地に引っ越し、実家も引っ越して、地面の畑がなくなって何年か経った。
最近になって、まだ以前いた社宅に住む友人Mくんとその奥さん、お子さんという「M家の人々」と飲んだ。その際、かつて社宅でやっていた畑の話になり、非常に懐かしんでいたところ、なんとM家の皆さんが社宅の空き地スペースを畑にする交渉に成功。9月下旬のことだった。

「やった!!」と、何故か全く畑をする気がない我が家の家人と子どもが祝う。そんなに、土に飢えた様子をしていたのかね、ワタシ。ま、そーなんでしょう。

数日待ち遠しく待って、区画が何処か教えられる。
こ、これは!
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「これは。。開墾な感じ?」
まあ、開墾と言うとガチで北海道とか開墾していった方々に失礼だろう。しかし、造成されてから畑になったことはないことは確かなようだ。
M家の人々は、家庭菜園にトライするのは初めてだ。
「大根蒔こうと思うと、今週がラストチャンスなんだよね」
と主張していきなり当日から開墾もどきに取り掛かった。

ここで、友人のMくんが素晴らしい力を発揮した。9月下旬にしては暑い中、草を刈り、石というより、ブロックと言った方がよいサイズのものが出てきたり、造成用の砂利混じりの土が出てくるのをひたすら50センチぐらいは掘った。砂利抜きすぎて、ピートモスとか一袋入れても、ベッド畝にする高さにならない。
それでもなんちゃって一畝を作ってしまった。土壌改良は適当ながら、当日、強引に大根類を蒔く。
確か26日だったと思う。蒔き時期としてギリギリだったから仕方ないんだけど、「冬みねセブン」は、ねじねじにねじれた短い大根とかになるかもしれない。聖護院は、まあ大丈夫かもしれんけど。
さらに、こちらが時間がないために、小カブ「あやめ雪」やミニ大根「紅くるり」などの種をM家の皆さんに託していった。M家の皆さん達で隣の畝も作り、蒔いておいてくれた。
やっつけ感満載ながらも、10月17日には大根はそれっぽくなってきた。

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あやめ雪も順調。
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前後するが、10月3日、Mくんのお母さんが、サンチュ、白菜、キャベツ「金星」、ブロッコリーを2本ずつ持ってきて下さった。立派な苗だ。さすがにこれらは種まきすると間に合わないなあと思っていたので、大変うれしい。
10月17日、順調に定着している。
サンチュ。
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キャベツ。
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開墾は着々とと進む。Mくんすごすぎ。私ならこのペースで開墾したら、間違いなくギックリ腰で立てなくなるだろう。
手前が大根類、その奥2番めの不織布の畝が小カブ類、3番目がサンチュ、4番目がキャベツと白菜、1番奥の5番目がブロッコリーとほうれん草だ。

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10月31日には我が家のベランダで育苗したソラマメを定植。
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しかし、すごいハタケニラなのだ。開墾した時いくら球根ごと抜いても、取りきれない小さな球根から次々発芽する。この頃から、ハタケニラとの闘いも本格化しはじめた。
時間が経ちすぎたのでハタケニラとの闘いは割愛して飛ばしていく。
11月7日になって、2番目の畝の小カブ類。
あやめ雪はもう食べられそう。子供達に抜いてもらって両家でわけた。
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4番目の畝では、キャベツと白菜は結球が始まった。
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これは3番目の畝のチシャと芽キャベツ芽キャベツは苗がイマイチなので、ダメ元で植えている感じだ。
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11月15日には、2番目の畝からカブ類を収穫。
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この畝の高さが低すぎるので、右側に新たに縦に開墾された畝に、一部の小さなカブを土の塊ごと移転し、空になった畝を整地し直した。その後、葉大根、ほうれん草、小松菜などの葉物を蒔いた。
右側の畝は広く長いので、移転したカブのほか、我が家で育苗したレタス「リバーグリーン」を6本程度定植した。さらに、わさび菜を蒔く。
さて、この頃にはブロッコリーも花蕾が見られるようになった。
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キャベツも本格的に大きくなり始めた。
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とはいえ、やはり最初に開墾した1番目の畝に蒔いた大根の収穫が先である。
12月に入り、いよいよ小カブではなく、本物の大根の収穫にかかる。天気の良い6日に決行。
こちら大根「冬みねセブン」。
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収穫!聖護院大根はとても大きくて、子供らが抜くとなんとなく「おおきなかぶ」が思い起こされて可笑しかった。もちろん、そんなに苦労せずに抜けたんだけどね。
でも、千枚漬を作った際の一枚の大きさは、漬物やさんのそれと遜色ないぐらいだったから、十分だろう。
暑い中、フラフラになりながら、皆でやっつけで作った畝にしては、大根もまっすぐ伸びた。二股になったり、捻じれたりという「おもしろ大根」を予想していたので、ちょっと予想外の成績。
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そしてその頃には、白菜が急激に大きくなってきていた。しかし、週末雨だったり、風邪気味だったりで延期してもらい、いよいよ19日。
おー、キャベツも大きくなったね。というか、隣の巨大なやつ、もしかして…
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白菜!なんだか結球を通り越してすごいサイズ。これは子供らには抜けん。
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ちゅうか、持たれへんわ、これ。外葉つけたまま抱えると、スーパーで売ってるような上品な様子じゃない。子供ら仰天。

さらにブロッコリーが、子供らの顔より大きくなっている。またこれもすごい。1つを収穫。
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19日の全収穫。薄ら赤いのは「天安紅芯」という切ると真っ赤な大根だ。
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この日はM家の皆さんとクリスマスパーティだった。チキンも用意したけど、半分こしても冷蔵庫に入らない白菜を使ったグラタンや、紅芯大根の千枚漬け風と、クリパらしからぬメニューも。サラダにはブロッコリーを入れた。

22日の日中に、追肥とハタケニラ駆除のために畑に行ったら、ソラマメに花が咲いている。今年は暖冬で、葉物はよく育って良かったのだが、ソラマメまで大きくなり過ぎてしまったのだ。まずいなあ、これでどっと寒くなって雪でも降ったらどうしようかなあ。
ということで、23日の午前中のハタケニラ退治の際に、年明けの畑初めの時にソラマメを不織布のトンネルで覆うことに決めた。あとは、もう1つのブロッコリーの収穫を依頼。
もう1つの白菜は年明けにしよう。キャベツも年明け。だって冷蔵庫に入らないよ〜。
陽が当たる土地って、すごいんだなあ。しばらくプランターだけで育てていたからこそ、その力を思い知らされる。もちろん、Mくんが毎日のように、開墾のかたわら、ハタケニラと害虫を駆除し続けてくれたお蔭でもある。
年内の開墾状況はこんな感じ。
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もう正面からは写真に収まらない広さ。正直、この半分終われば良い方だと思っていた。感謝感謝。
来年も良い畑ができますように。